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アーカイブ > 鈍行列車で巡る北部九州カフェぶらり旅 

 カフェトラ管理人のクハラです。さて、僕が福岡市に住むようになって、もう25年になります。しかし、僕を含めた多くの福岡市民は、市内の事はよく知ってても、福岡県内の他のエリアって用事がない限りなかなか行かないものですよね。 県人口約500万人のうち、福岡市民はたったの160万人。ということは福岡市外には福岡県の7割弱の福岡県人が住んでいる訳です。そんな福岡市外のことを僕らはあまりにも知らなすぎる。
  「知らない福岡県内の街を、鈍行列車のゆったりとしたスピードで見てみたい」。そんなふとした思いからスタートした今回のぶらり旅。福岡県内を中心に、カフェに立ち寄りながら北部九州を3泊4日で巡ってきました。さてさて、一体どんな旅になったのやら…?
 
 今回の旅に際し、事前に購入したのがJR九州から発売されている「旅名人の九州満喫きっぷ」。なんとこのきっぷ、JRや私鉄を含む九州内の全ての鉄道が3日間乗り放題になるというとっても便利なきっぷなのです!まさに今回の旅にうってつけ!(但し3泊4日だから最終日は別料金になりますが)。初日の朝はいつもより早めに起床。自宅の最寄り駅から、通勤電車の中にごったがえすサラリーマンを尻目に、まずは博多駅へと移動。そこから鹿児島本線で一路北九州へと向かいます。

 
 「タタン、タタン。タタン、タタン。」小気味良いレールの音を耳にしながら電車に揺られること1時間。北九州市八幡西区の黒崎に到着しました。黒崎はかつて「北九州カフェ散歩」を執筆する際、取材拠点として利用していた街です。北九州の副都心でもあり、ほどよくお店があって便利な街なんです。JR黒崎駅を降り、ここから筑豊電鉄に乗り換えます。筑豊電鉄とは西鉄の子会社である筑豊電気鉄道が運営する路線。「筑鉄」の愛称で親しまれ、黒崎駅前から直方までの16kmを走るローカル線です。

 
 人生2回目となる筑鉄に乗車。車両が思ったより新しくてびっくりしました。社内もキレイでとっても快適♪ゆったりゆったり揺られながら、黒崎駅前から8駅目にあたる「三ヶ森駅」に到着。筑豊電鉄全ての駅に通じるのかもしれませんが、三ヶ森駅はホームとレールまでの高さが極端に低くて、ちょっとしたカルチャーショックを覚えてしまいました。

 
 三ヶ森駅から歩く事約5分。今回の旅の1店目となる「ふわふわ食堂」さんに到着しました。このふわふわ食堂さん、今年の7月にオープンしたばかりの実にかわいらしい食堂なのです。以前からなんとなく気になってて、SNSでチェックしてました。杉の木をふんだんに使用した店内は、まだ新しい杉の木の香りがかすかに漂うゆったりとした空間。奥には広々としたキッズスペースがあり、本格的なママゴト用品もいっぱい。子連れで利用するに良さそうです♪

 
 このふわふわ食堂、食堂としてだけではなく、店内の一角では文房具も販売しているんです!外国製からレトロ調のものまで、かわいいペンやノートがズラリと勢揃い。僕もBICのマーカーがあまりにも可愛かったので3本購入しました。そうこうしているうち、オーダーしていたランチができました。カラダにやさしい、安全な食材を使用した日替わり定食。実に美味しゅうございました♪。

 
 ふわふわ食堂を後にし、三ヶ森駅から筑鉄で黒崎へと戻り、次に目指すのは福岡県の東の端にある「豊前市」。ここに会いたい人がいるのです。小倉駅から日豊本線に乗り換え、豊前市のメイン駅となる「宇島駅(うのしまえき)」を目指します。小倉の街並みを抜けると、徐々にのどかな景色が広がってきました。すると突然「海」が出現!福岡市民にとっての「海」とは一般的に玄界灘を差すのですが、福岡県は東側も海に面しており、その海は「周防灘」と言います。周防灘は捉え方によっては「瀬戸内海」とも言えるので、「福岡で瀬戸内海を見る事ができるなんて!」と心の中でテンションが上がりました!!

 
 小倉から一時間。やっと宇島駅に到着〜♪駅では会いたかった人が待っててくれました。その会いたかった人が誰なのかは後ほどご紹介するとして…。二人で所用を済ませた後は「せっかくなんでカフェに行きましょう!」という流れになりました。あいにく豊前市内のカフェはこの日定休日だったので、豊前市から車で15分ほどの場所にある大分県中津市の「Chiki tea」というカフェに行く事になりました。

 
 この「Chiki tea」さん、日本茶を中心としたカフェなのですが、日本人・アメリカ人・イギリス人の3人のオーナーで運営しているというちょっと珍しい営業形態のお店。入口は狭かったのですが、奥に行くにしたがって広くなっているという構造。古い家屋をリノベーションした店内にはセンスの高いインテリアが点在しており、フロアは敷石で固められてます。しかも中庭まであるじゃないですかー!思いがけない素敵カフェに出会えて、テンションもMAX状態!

 
 しかもなんと、お店の中に「井戸」がありました!聞いたところ中津という街には古くから至る所に井戸があり、この物件も元々井戸がついていたんだそう。奥をよ〜く覗いて見ると、ちゃんと水も張ってました。ただこの「Chiki tea」さん、惜しくも10月にクローズされまして、残念ながらここでの営業は終了。今後は北九州に移転する予定だそうなので、楽しみにしておきましょう。
  で!豊前で会いたかった人とは、福岡の鳥飼にある「公園カフェ ビアンコブランコ」オーナーの則武さん!現在則武さんはお店をはるを店長に任せ、豊前市に移住。3年間限定の「豊前市町おこし協力隊」として活動されているんです。久々にお会いした則武さんはお店の頃とうって変わって(?)とても生き生きされておられました。豊前市の市役所の方もご紹介していただき、「何か一緒にやりたいですね」というお話をさせて頂きましたよ♪
 則武さんといろんな話をしているうちに、気がつけばとっぷり夜も暮れました。則武さんに別れを告げ、宇島駅から小倉まで戻り、小倉駅前のホテルにチェックイン。初日は早めに就寝し、2日目に備えることに。
 
 絶好の秋晴れとなった2日目。この日は旅の中で一番の長距離移動日となりそうなので、ホテルでたらふく朝食を食べてから小倉駅を出発。まず最初に向かうのは田川市。田川は福岡県のほぼ中央に位置し、かつて炭坑都市として全国的にも名を轟かせた街です。ここも以前「北九州カフェ散歩」の取材で初めて行って、とても気に入った街のひとつなのです。小倉駅から日田彦山線に乗り、田川伊田駅を目指します。この路線の車窓から眺める風光明媚な景色や、途中の「採銅所駅」あたりも風情があっていいんですよね〜♪

 
 小倉から45分で田川伊田駅に到着。さて、なぜここにやってきたかと言うと、大好きな「田川市石炭・歴史博物館」があるから♪前にふと立ち寄ったことがあったのですが、かつて日本の経済を支えた炭都・田川の歴史を知る事ができ、とても楽しめたんです。駅から歩く事10分。田川石炭・歴史博物館すると驚愕の事実が!なんと「改修工事中」…。しかも食べようと思って楽しみにしていた「石炭ソフトクリーム」のお店もすでに営業してないとのこと…。うっそやろ…せっかくここまで来たのに…。

 
 しかし!展示室は改修工事中ながら、屋外にある明治・大正・昭和期の炭住の間取りを再現した「産業ふれあい館」や、山本作兵衛氏が体験をもとに昔の炭鉱の仕事や生活を描いた「炭坑記録画」などの展示は見る事ができました。「明治日本の産業革命遺産」の関連資産にもなった「旧三井田川鉱業所伊田竪坑櫓、第一・第二煙突」も青空に向かって悠然とそびえ立っていました。その光景を目の当たりにし「ああ、やっぱり来て良かった〜」とひとりで感動(笑)

 
 せっかく田川まで来たので、田川ではお馴染みの「バードコーヒー」さんにも立ち寄ることに。ここに来るのも「北九州カフェ散歩」の取材以来。久々にお会いしたオーナーの福島さんと談笑しつつ、自慢のカフェラテとマフィンで休憩〜。カフェラテには美しいラテアートを描いて頂きました。「田川石炭歴史博物館」から歩いて5〜6分ほどの場所にあるので、田川に行かれた際にはぜひ立ち寄ってみて下さいねー。

 
 福島さんとお話しているうちに、そろそろ出発の時間が近づいてきました。バードコーヒーから駅までの最短ルートを聞いたので、歩いて田川伊田駅へと戻ります。道すがらには閉店した商店が建ち並んでいました。かつてはたくさんの買い物客で賑わっていたであろう光景に思いを馳せつつ、日田英彦山線から後藤寺線を経て、次なる目的地「新飯塚」を目指します!

 
 ほどなくして新飯塚駅に到着。駅があまりにもキレイなリニューアルされていたので面食らいつつ、歩いて遠賀川を渡り次なるカフェを目指します。しかし!!なんとここでもまさかの出来事が…。営業時間を過ぎてもお店が開いてない。おそるおそるお店のTwitterを見てみると、「本日は臨時休業します」とのこと…。えーーー!!マジっすかーーー!?駅から20分もかけて歩いてきたのに…。何のために新飯塚まで来たんだろう?自問自答を繰り返しつつ、歩いて来た道を逆戻り。遠賀川をしばし眺め、「こんな事なら釣り竿持ってきときゃー良かった」と苦笑。しょうがないので新飯塚を後に、次なる目的地へと移動します。

 
 新飯塚から福北ゆたか線で北九州へと逆戻りし、八幡西区の折尾へとやってきました。この折尾ではカフェ取材のお仕事です。大規模改装中の折尾駅の北口を出て、ひたすら15分ほど歩きます。この日は田川・新飯塚でも相当歩いたので、すでにこの時点でリュックに背負った荷物とカメラがだんだん重く感じてきます…。歩いている途中に「折尾スターレーン」を発見。博多スターレーンは良く知ってるけど、同じ系列なのかな?なんてことを思いつつ、目的地を目指します。

 
 ひたすら歩いてやっと到着!今年の8月にオープンした「Cafe & kitchen SELAM」さん。農家や作り手の心を多くの方に伝えたいという志をお持ちの、無農薬・有機栽培にこだわるカフェでございます。まるでずっと昔からこの場所で営業しているかのような、程よいアンティーク感が漂う店内で、美味しいランチプレートとフレンチトーストを頂きました♪
★Cafe & kitchen SELAMさんの詳しい情報はCAFE FILEでチェックしてみて下さいね。

 
 だんだん日が傾いてきました。さて、2日目の旅はここからが本番。なんと折尾から、一気に長崎を目指すのです!夜も更けてきたこともあり、折尾から鳥栖までは鹿児島本線の快速列車でショートカットすることにしました(旅名人の九州満喫きっぷは新幹線・特急は使えません)。鳥栖駅で長崎本線に乗り換えるんですが、この長崎本線が少々ネックで。単線のため後続の特急電車が通過するたびに、いわゆる「通過待ち」が発生し、かなり時間がかかってしまうのです。しかもiPhoneの充電もだんだんなくなってきました…。替えのバッテリーも持ってないし、さあ困ったぞ…。

 
 長崎本線はその多くのルートが有明海に沿っており、夜になると車窓から眺める景色はほぼ「まっくら」状態。景色が楽しめなければ鈍行列車の旅がどれだけ面白くないかというのが身に染みてわかりました(笑)頼りのiPhoneもほぼバッテリー切れ。仕方がないので、途中の肥前鹿島駅で下車し、実家で充電させてもらうことに。駅から歩いて2分の場所に実家があることに感謝です。1時間ほどで充電を終え、再び長崎行きの鈍行電車に乗り込みます。この時間帯はすでに乗客もまばら。車両に僕しか乗ってない時間帯にはちょっとビビリつつも、やっとの思いで長崎駅に到着〜!折尾から実に5時間の長旅でした。
 歩きっぱなし・座りっぱなしの一日だったので、さすがにこの日は疲れました。出島ホテルにチェックインするやいなや、深い眠りに落ちてゆきました…。<3日目につづきます>

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