
福岡ビジョナリーアーツレポート

福岡ビジョナリーアーツ・フードクリエイト学科の学生はフードやパン・スイーツをはじめ、様々な食に関する技術を日々学んでいます。もちろんコーヒーやアルコールドリンクづくりもそのひとつ。今回は1年生を対象としたカクテルづくりの授業に潜入してきました。未成年ゆえに作るのはノンアルコールカクテルとなりましたが、プロのバーテンダーに手ほどきを受けつつ、カクテルづくりの楽しさに触れました。 |

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今回の講師を務めて下さるのは長友修一さん。中央区大名にある「バー・オスカー」のオーナーバーテンダーでありながら、プロフェッショナル・バーテンダーズ機構の理事も務めているという福岡のバー業界を代表するお方です。長友さんが着ている白いジャケットは「バーコート」と呼び、正統派バーテンダーの証。そのダンディな佇まいと流暢なトークに学生たちも引き込まれます。 |

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学生のテーブルにはレシピとカクテルの器具がスタンバイ。今回作るのはコールドプレスジュースを使用したノンアルコールミクソロジーカクテル。コールドプレスジュースとは低速低音圧搾法で作られたジュースのこと。従来の高速式や遠心分離式と違い摩擦熱が発生しづらいため、食材が持つビタミンや酵素といった栄養素が残りやすく、余分なパルプが取り除けるので消化も早いのが特長なのです。 |

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まずはデモンストレーションから。長友さんが手にしているのがコールドプレスジュースづくりに欠かせない「スロージューサー」。 スクリューが低速で回転しながら食材を削ることなく「手搾り」のような感覚で搾るので、栄養素をそのまま摂取することができます。「せっかくノンアルコールカクテルを作るなら、美味しいだけではなく『美や健康にも配慮してます』という付加価値のあるドリンクづくりを学んでもらえれば」と長友さん。 |

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今回の作るのは「バーミリオンビューティー(朱色の美)」と名付けられたオリジナルカクテル。朱色の素材はなんとパプリカを使用するそう!スロージューサーにカットしたパイナップルとパプリカを投入すると、圧搾されたコールドプレスジュースがじわじわと流れ出てきました。次にボストンシェイカーのカップにドライローズを入れてペストルで潰し、先ほど作ったコールドプレスジュースを注ぎ、シュガーシロップで味を調整します。 |

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そしてボストンシェイカーのティンに氷を入れてひたすらシェイク!「カチャッ!カチャッ!カチャッ!」小気味好いシェイク音が室内に響き渡ります。いかにもプロのバーテンダーらしい長友さんのシェイカーを振る姿に、学生の目線も釘付けです!シェイクが終わるとストレーナーとバーズネストで漉してグラスに注ぎ、氷を加えてスライスしたライムとドライローズを添えれば、パプリカベースの鮮やかな朱色にドライローズのほのかな香りが漂う極上の一杯が完成です! |

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さあ、お次はいよいよ学生がチャレンジ!まずはスロージューサーでのコールドプレスジュースづくりから。このスロージューサー、ジュースと搾りかすが分かれて出てくるんですが、その搾りかすが「うにゅにゅにゅ」っと出てくるのが学生たちの笑いのツボに入ったようで…(笑)。終始なごやかムードで授業は進みます。 |

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ジュースづくりを経て、シェイカーを振る場面ではなかなかうまくシェイクできません。「あれ〜?シェイカーの振り方、この前教えたよね〜?」長友さんのレクチャーを受けながら何度もトライしていくと、徐々に小気味好いシェイク音が聞こえ出しました。ストレーナーとバーズネットを使ってジュースを漉すのも、慣れないのでなかなか難しい工程でしたが、グラスに注がれる美しいバーミリオンカラーに感嘆の声があがっていました。 |

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そして仕上げにドライローズを乗せてようやく完成!肝心のお味はと言うと…パプリカを使っていながらも野菜感が全くなく、飲んだ後にほんのりとパプリカとドライローズの香りが鼻を抜けていきます!「うわ!これ美味しい!」「こんなドリンク、はじめて飲んだ〜!」その美味しさに学生たちもビックリ!野菜嫌いの学生も「これなら美味しく飲めます!」と太鼓判でしたよ♪ |

というわけで、プロのバーテンダーに学ぶノンアルコールカクテルづくりの授業レポートでした。 ドリンクづくりは飲食店にとって欠かせないメニューのひとつ。近年の現場では、今回学んだノンアルコールカクテルのように「より付加価値の高いドリンク」が求められています。2年生になると実際にアルコールを使った本格的なカクテルづくりも学んでいくそうなので、これからも様々なジャンルのドリンクづくりの技術を学んで、今後のスキルアップに役立ててもらいたいと思います! |
