鹿児島県の最北端に位置し、熊本・宮崎両県に隣接する伊佐市。川内川がゆっくりと流れるのどかな風景を走っていると、一件の喫茶店「馬舎」に出会うことができます。
この馬舎、その名の通り元々馬小屋として使われていたそう。高い天井や小さな窓など、至る所にその面影が残っています。そんな築八十余年もの馬小屋をこの地に移築し、炭や柿しぶ、紅殻など自然の材料をふんだんに使用してリメイクしたのが2006年1月。まだオープンしてから数年しか経過していませんが、その雰囲気と静かに流れるスロウなジャズのおかげで、ノスタルジックな感覚を味わえます。
店内の一部はギャラリーとしての機能も併せ持っており、絵手紙や藍染め、古布、陶器など味のある作品群がディスプレイされており、購入できるものもあります。
なお、オーナーは元々畳店を営んでおり、店内ではその畳を使用したスペースも完備。気に入ったらオーダーもできるそうなので、問い合わせてみてはいかがでしょうか？
深い緑に包まれた夏のエントランス。右手には店名が記された石版が見え隠れしています。石畳を抜けて店内へと進みましょう。
土間のたたきや土壁など、長い年月をそのまま感じさせてくれるノスタルジックな店内。冬になると手前のストーブが大活躍しそう。
2階へと続く階段の下は手洗い場。木炭があしらわれたシンクの下には瓶があり、水を流すと乾いた心地よい音が鳴り響きます。
天井から柱まで炭の粉末を塗り込められた黒い店内を、バラと呼ばれる茶摘みの道具で作った照明がほのかに照らしています。
さすが畳屋さんだけに畳敷きのスペースもありました。一枚板のテーブルは元々炭になる予定だった木を使って作り上げたとか。
趣のあるお皿に乗った日替わりケーキは￥300。冷珈琲￥500。セットにすると￥100引きに。ちなみにフォーク置きまで竹炭でした。
